重い馬をスムーズに動かすコツ

乗る

こんにちは、「こと。」です。

乗馬歴15年で、現在も乗馬クラブでインストラクターをしております。

まこくん
まこくん

この馬、全然動かない…..どうしたらいいんだ?

こと。
こと。

力で押すと余計重くなっていく馬が多いんだ、今日はちょっとしたコツを伝えるね!

乗馬をしていると、どうしても反応の鈍い「重い馬」に出会います。体格だけでなく、気持ちの面でもスイッチが入りにくく、人の指示が伝わりづらい馬です。

ただし、力任せに押しても馬は固まり、さらに動かなくなるだけ
この記事では、重い馬をスムーズに動かすためのポイントと、レッスンで実際に使える方法を解説していきます。

重い馬とは?

反応が鈍い、のんびりしている、人の指示を受け入れづらい、体が固くて動き出しに時間がかかる——こういった馬をここでは「重い馬」とします。

動かす前の準備

乗り手の姿勢

まず、乗り手の姿勢が乱れていると馬は動きません。

よくあるのが
・体を揺すって前に押し出そうとする
・上半身を前に倒して手綱をゆるめる
この2つです。

体を揺すられると馬は背中が痛く、前に出づらくなります。
たとえ動いたとしても、揺すられるのを避けたくて動いているだけなので、正しい反応ではありません。

また、前に出そうと手綱を緩め上半身を前に倒すことは、馬の肩に乗ってしまい、前バランスになるので余計馬は動きません。

頭・肩・お尻・かかとが一直線の基本姿勢 を作り、“鞍の真ん中に静かに座る”ことがスタートラインです。

馬の状態チェック

朝イチ・疲れている・寒い日などは、馬も動き出しにくいです。

いきなり押し込むのではなく、
「一緒に動き出す」感覚 でスイッチを入れていきましょう。

心構え

「速歩をしたいのか」「歩度を伸ばしたいのか」
目的が曖昧だと重い馬は全く動きません。


まず人の意志をハッキリさせる。
そして 馬に先に歩いてもらい、そのリズムに合わせる。
これが最初のポイントです。

基本の動かし方

目線

行き先を見る。
おへそも行き先に向ける。
そして「どのラインを通らせたいか」を自分で作る。

これだけで人の意志が馬へ伝わりやすくなります。

脚の使い方〜弱い扶助から順番に〜

脚は“段階”で使うのが鉄則。

① 圧迫
② 軽打
③鞭(脚に反応がない場合)

重くする原因のほとんどは、
脚を使い続けて“押しっぱなし”になっていること。

押し続けるほど馬は鈍くなります。

脚を使ったら、一度離す。
反応がないなら軽打を数回、テンポよく入れる。

力で蹴るより、素早い「稲妻のような脚」の方が馬は反応します。

また鞭を使うのは、脚に反応しなかった時のみ。
鞭だけで動かすクセをつけると、馬との関係が浅くなり、指示の質がどんどん落ちる場合がおおいので注意です。

手綱を短く

手綱は短すぎると前に出ない。
長すぎると前が伸びてバランスが崩れ、結果として動けない。

大事なのは
“糸電話のような張り”を作ること。

ポイントは、
手だけで縮めるのではなく、
馬が前に出てきた時に“受ける”ことで自然な張りを作ること。

これができていないと、いくら脚を使っても馬は反応しないこと、反応が鈍いことが多いです。

最後に

ここまでやっても動かない場合、
多くは「乗り手の意志が弱い」ことが原因です。

馬に乗せてもらっている感謝は当然大切。
でも、馬に乗った以上は リーダーとして“道しるべ”を示す意志 が必要です。

その意志は必ず馬に伝わります。

まこくん
まこくん

重い馬を動かすって、力じゃなくて“合わせ方”なんだね!

こと。
こと。

そう。少しずつ息を合わせていけば、必ず変わる!

まとめ

重い馬を動かすコツは
・姿勢
・馬の状態
・脚の使い方
・手綱の張り
・明確な意志
この5つです。

どの馬でも共通する大切な基本です。

今回の記事を活かして皆さんの馬ライフをより充実したものにしていただければ嬉しいです(^^)

※この記事は私自身の経験と実践に基づいて書いています。馬や環境によって最適な方法は異なるため、実際の騎乗では担当インストラクターの指示を優先してください。

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